
B2 乾漆塗立盛器「渓泉」 内島 正雄 東京都教育委員会賞(Tokyo Metropolitan Board of Education Award)
奥行39.5×幅39.5×高6cm | 乾漆/顔料[髹漆]
細かく揺れて湧き上がる泉の澄みきった水を連想させる稜線が、少し渦を巻きながら器の周りを取り巻く、
作者の最も得意とする塗り立て技法で仕上げられた朱塗の盛器である。
手に取ると大変軽く、材料や技法の隅々まで気を配って制作されている。
とりわけ仕上げに用いられた塗り立ての技術は素晴らしく、
この技術に対する作家の長年の研究・熱意・誇りが伝わってる。
器の形と相まった塗り立てによる漆の色と艶を是非味わって欲しい秀作である。
記:林 曉
今度思いもよらず受賞の栄に賜りうれしく思っています。
ある時山登りに出向き、下山の途中ふと目をとめると、地下から絶え間なく湧き出る、水の鼓動の力強さを眺め、自然の神秘な光景を作品のテーマにした。作品は雌型の石膏で型を取り、底部分に膨らみ縁に彫を施し、川に水が流れ出る様子を表現し、麻布6枚を張り全体を朱塗立技法で塗り上げました。
記:内島 正雄
内島 正雄
Masao Uchijima
富山県/昭和17年生
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