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E28 西武池袋本店 丸赤 地下2階 食品館「エブリデイ」 「新鮮美味」をお届けするために

1946年(昭和21年)の創業以来「新鮮美味」を看板に掲げ、魚本来の美味しさを追求している湯島丸赤。魚は毎朝、店長自らが市場に足を運び、箱買いするのではなく、箱の中から丸赤の基準に合うものだけを1点1点選び、刺身で食べられる魚を買い付けています。足繁く通うなかでの仲卸業者との信頼関係により、市場には並ばない、とっておきの魚を勧められることもあるとのこと。この地道に積み上げた仕入れ力が、強みの一つです。そして新鮮な素材が持つ旨味を引き出すために丸赤池袋店では本店同様、店内で魚をさばき、絶妙な塩加減と熟練の技で乾燥させて干物に仕上げていきます。そのため、旨味がギュッと凝縮されながらも、ふっくらと肉厚で食べごたえがあります。西武池袋本店への出店は30年以上前から。鮮度にこだわった丸赤の干物は多くのお客さまから指名買いされる逸品です。だれでも手軽に調理するだけでひとかどの惣菜となる干物は日本の魚文化の欠かせない一部です。【2021.10月記】

湯島丸赤は、日本橋の海鮮問屋で修行をしていた創業者・中村三郎氏が「お客さまの声を直接聞きたい」と、戦後間もない昭和21年に文京区湯島に開きました。厳しく吟味した日本各地の乾物を販売するところから始まり、昭和40年代からは、日本各地から直送される旬の魚も扱いはじめました。丹念に仕上げた味は口コミで広がり「湯島に丸赤あり」と評判になっていき、近くに鈴本演芸場があることからも、その味に有名な落語の師匠の方々が舌鼓をうちました。いまでは落語の師匠だけでなく政治家・歌舞伎役者・俳優など多くの著名人・文化人の方々にもご贔屓していただいています。

店長自らが市場に行き目利きした魚は鮮魚としても店頭に並びます。新鮮な魚の数々は、その時の内容や状況を店長が見極めて、ある時は鮮魚として、またある時には干物として、お客さまに楽しんでいただいております。

新鮮な魚を仕入れた後の仕込みは時間との勝負。真水は魚を傷めるため、水に当たる時間はなるべく短くする一方、素早さだけではなく、味の入りを調整する隠し包丁や絶妙な塩加減など、職人の技を次々と施し、魚の良さを引き出していきます。そして細心の注意をはかるのが、旨味を引き出す「干す」工程。魚の状態・気温・湿度など、さまざまな条件にあわせて干す時間を調整しています。このように「手間をかけ、手数はかけない仕込み」を行っています。

西武池袋本店では干物乾燥機を設置しています。丸赤で干物乾燥機を設置しているのは湯島本店と池袋だけ。同じ丸赤でもほかにはない池袋オリジナルをご提供しています。湯島本店と同様に店長が鮮度と質に一切の妥協をせず仕入れた最高級の魚を、自らさばき、乾燥させ、魚がもつ旨味を最大限に引き出しています。もちろん塩加減は湯島本店と変わらない丸赤本来の塩加減。新鮮さにこだわり、熟練の技術で仕上げた、魚本来の美味しさをお届けしています。

お店の中央には店内製造の特選干物のコーナー。池袋での人気は定番の「アジ」。季節によっておすすめ品は多種多様に変わります。これも新鮮な素材にこだわっているためです。そのため、おすすめ品はぜひ「気軽に聞いてほしい」とのことです。店内でつくった特選干物の賞味期限は4日ほどです。

一方で特選干物の向かい側では冷凍工程を経たお手ごろ価格の干物類も豊富にお取り扱いしております。このコーナーのサバはノルウェー産。じつはノルウェー産のサバは日本で獲れるものより油分が多く、より濃厚な味わいなので、油がパンに染み込むサンドイッチなどに最適です。同じ品種の魚でも特徴は様々です。好みやお料理によって使い分けてみるのもグルメの一興でしょう。

日本の食卓に欠かせない魚。なかでも保存にも適した干物は、お中元・お歳暮や父の日や母の日などのギフトとしても重宝されています。とくに人気なのは赤い色のきんきや鮭を交えたセット。色鮮やかな干物があるのも、海に囲まれ各地で様々な魚の名産干物が育まれた日本ならでは。また、味の変化を楽しめる西京漬けが入っているセットも喜ばれています。このように干物に留まらない魚を中心とした食品全般をお客さまにご提供しています。

製造過程で丹念な下処理を施し、熟練の技で味付けをした干物は、まさにプロがつくる逸品です。そのため調理が簡単でゴミも少ない時短料理にピッタリなだけでなく、少しのアレンジでプロの味を自分好みにカスタマイズして楽しむこともできます。そして日本料理に留まらず、「ちょっとした世界の料理」にチャレンジすることができます。たとえばトルコの名物料理のサバサンドもサバの干物をアレンジして簡単に楽しむことができます。サバの濃厚な脂がパンに染み渡り、非常に美味です。忙しい人への時短調理にも、ちょっとしたアレンジで料理を楽しみたい人にも、干物は本格的な味を簡単に満喫したい現代人にとって便利なグルメアイテムではないでしょうか。

PROFILE

石丸 健太郎

Ishimaru Kentaro

湯島丸赤 取締役 兼 池袋店店長
石丸店長は湯島本店の仕入れや仕込みを担うとともに、池袋店の店頭に立ち、店内での干物づくりも行っております。実際に池袋店の店頭で、「お客さまの声を直接聞き」、より新鮮な干物や鮮魚をお届けしています。石丸店長が初めて池袋店を担当したのは15年以上も前とのこと。途中、池袋を離れることもありましたが、5年前から再び、池袋を担当しております。石丸店長いわく「池袋は馴染み客の方々を中心に複数の商品をお求めになる方が多い」とのことです。石丸店長の長いキャリアに裏打ちされた目利きと職人技のファンもたくさんいらっしゃいます。

お手数ですが、お問い合わせ内容欄に必ずE28 西武池袋本店 丸赤と記入してください