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E30 西武池袋本店 知々夫屋(ちちぶや) 地下2階 食品売場 彩の国のふるさと野菜と四季おりおりのうまいもの

知々夫屋は、40年以上前、西武線の起点と終点を結び、終点である産地の味をお届けしたいという思いを持った西武百貨店の創業者の時代に生まれました。「道の駅」といった業態が生まれるずっと前から池袋のお客さまにはすっかりお馴染みのお店です。池袋本店のある豊島区と秩父市は姉妹都市です。寒暖差のある自然豊かな盆地で水にも恵まれた秩父市は、大昔、武蔵の国の一部になる前は知々夫の国と呼ばれていたようです。小旅行で秩父に行ったことのあるお客さま方から「秩父で食べたあれが美味しかった」「また食べたい」というご期待に応えています。都内ではここでしか手に入らない秩父のグルメがいつ行っても充実。さらに季節によって次々と旬の野菜や果物が登場するので、池袋本店の食品フロアにいったらぜひ立ち寄っていただきたいショップです。

左の「あまりん」は昨年から登場した秩父苺。2016年に品種登録され、秩父出身の落語家林家たい平師匠がネーミングしました。元々秩父の苺は甘くて大粒の人気アイテムで観光農園などでもお馴染みですが、昨年から市場に出始めた「あまりん」はさらに甘みが強い赤丸上昇中の新アイテムです。右の富有柿は果肉が柔らかくジューシーな定番人気商品。秩父の山里の農家の庭先に実る姿は日本の秋のイメージそのままですね。あまりんなどの苺は12月から5月位まで展開、富有柿は10月から12月の展開です。

左の秩父特産つるし柿は秩父夜祭には欠かせないアイテム。秩父の冬を彩る秩父夜祭はコロナ禍で二年連続中止になっていますが、冷たい武甲山おろしの風で作る秩父のつるし柿は健在です。右の蜂屋柿はそのまま食べられない渋柿です。実はつるし柿、干し柿とは、タンニン成分が多くてそのままでは食べられない渋柿を吊るしておくことでタンニン成分が抜けて甘くしたものです。ステイホームの期間にこの干し柿をご自宅で作る「ホームメード干し柿」が今の時代新たなブームになりつつあます。吊るし柿は12月から1月位までの展開。蜂屋柿は10月下旬から11月中旬までの展開です。

左の「秩父のきゅうり」は知る人ぞ知る一品。きゅうりには表面のイボイボが多く皮がそれほど固くなく中がしっかりした、漬物に向いた品種と表面のイボイボが少なく、皮はぱりっとしていて中がみずみずしくやわらかいサラダ向きの品種がありますが、「秩父のきゅうり」はサラダ向き。皮がパリッとしていて中がみずみずしく甘みが強いので、そのまま味噌やマヨネーズを付けてかじっても、サラダに入れても抜群です。右の菊芋は菊に似た花の根にできる芋。デンプンが少なく、代わりに健康に良いと言われるイヌリンを含み、癖のない味が生でも茹でても美味しいので、最近は料理レシピによく登場します。きゅうりはほぼ通年展開ですが、菊芋は10月下旬から1月初旬の展開です。

秩父大平戸農園の秩父ジャムは地元で獲れた果物を使った無添加無着色ジャム。いちご、ブルーベリーなどお馴染みのジャムに加えて、あんずやいちじくのジャム、さらにうめジャム、桑の実ジャム、ゆずマーマレードなどいかにも日本以外にはあまり無さそうなジャムが並びます。大河ドラマ「青天を衝け」でも紹介されたように、養蚕が盛んだった埼玉県や秩父らしい品ぞろえです。すべて手作業でつくられる大平戸農園のジャム。中でもうめ、桑の実、ゆず、あんず、いちごの5種類は埼玉県ふるさと認証食品です。

秩父では麦や大豆が生産されていたため、古くから農家が自家用味噌を作ってきた独自の味噌文化があります。味噌に刻んだ茄子と生姜を混ぜたおなめ、田楽みそ、黄金味噌、米麹味噌などどれも山里の伝統の味です。新井武平商店は1929年創業の味噌醸造所です。

知られざる名品といえるのが秩父の麺文化。関西のうどんに対して関東の蕎麦と言われますが、実は江戸の市外はそうではなく、埼玉県は圧倒的にうどん文化。稲作面積が少なかった埼玉県や秩父では昔から小麦の栽培や製麺が盛んでした。その特徴は讃岐うどんにも負けない強い腰。秩父のせきた製麺のうどんは秩父の名品。鍋物に粉が付いたまま入れると鍋の汁にとろみが出て温まる生うどんの「お切り込み」や黒っぽい地粉を使った地粉うどんなど、どれも小麦の味わいが強い逸品です。

せきた製麺では地そばや手もみラーメンといったうどん以外の麺類も作っています。玄蕎麦からの製粉、そして製麺まで一貫作業で作られる蕎麦は香りのよさが評判です。

秩父のお土産といえばその代表格が石川漬物の「しゃくし菜漬け」。杓子菜というシャモジのような葉型の菜っ葉の漬物ですが、いかにも山里らしい昔ながらの変わらないシャキシャキした味わいです。秩父地方では家庭の保存食の定番でした。地元素材の味が生きてます。右の1875年創業、秩父神社そばの水戸屋本店のちちぶ餅も人気商品。餅が赤ちゃんの頬のようにやわらかい、突きたて餅に自家製潰し餡をいれた素朴な美味しさで癖になります。

PROFILE

成田眞樹

narita Maki

知々夫屋の成田営業部長は、秩父愛に溢れています。あらゆる美味しいものがあふれた秩父の幸には、まだまだ東京で知られていないものや、都民が日ごろ、秩父産であることを知らずに選んでいるものがたくさんあります。生産者の方々がひたむきに作ってきた本当に美味しいものをもっともっと紹介したいという情熱で、成田さんは西武池袋本店と西武所沢S.C.で、季節によってどんどん変化する美味しい品ぞろえを行っています。

お手数ですが、お問い合わせ内容欄に必ずE30 西武池袋本店 知々夫屋(ちちぶや)と記入してください