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E35 西武池袋本店 店内外アート 店内・店外・屋上 受継がれるアートの歴史

E35 西武池袋本店 店内外アート 店内・店外・屋上 受継がれるアートの歴史

西武池袋本店はその誕生以来、10回を超える大改装のたびに多くのアート作品を設置したり、アートのある環境を作りあげてきました。これらアートの足跡は店内のあちらこちらで誰でも見ることのできる形で残されており、今や池袋の風物詩としてすっかりその周囲に溶け込んでいますが、芸術作品の一つ一つには変わることなく過去から綿々と続く芸術や文化への取り組みの歴史が息づいています。

別館の明治通り側のエントランスにたたずむ鹿目尚志(かのめたかし)氏の「大空」。2001年に「大空に向かって上昇する」姿をテーマに設置されました。2階にとどくような巨木に彩色硬化させた縄編みの翼が印象的なオブジェはいまではすっかりこの周辺での待ち合わせスポットになっているようです。鹿目尚志氏は1927年 北海道根室市生まれ、1950年 東京美術学校(現・東京藝術大学) 油絵科卒。梅原龍三郎氏に師事。パッケージデザイナー、造形作家として常に新しい表現に挑戦し高い評価を受けてきました。鹿目氏は残念ながら2017年9月2日に亡くなられています。

別館1階「大空」の像から地下へ降りる階段の脇に設置されているのが、同じく鹿目尚志氏の「のっぽくん・おしゃべりさん・さんぽくん」。「家族で仲良くお買い物」をコンセプトに作られた遊び心あふれるモダンな像。3つのオブジェはそれぞれ「お父さん・お母さん・子ども」を表現しているとのことです。

8階ダイニングパーク池袋のレストランコンシェルジュデスク脇にある「ガラス地蔵」。2010年のダイニングパーク池袋開業時に、それ以前からあった鹿目尚志氏のガラス地蔵が今の場所に移動してきました。もともとはこの改装の10年以上前の池袋西武レストラン街の改装時に、「街角を守るお地蔵さん」を作って欲しいという依頼で制作された像であり、2010年の改装後も場所を少し移動して今も変わることなくレストラン街を守ってくれています。

1987年に開催された大型海外催事、セゾンの英国展と西武美術館にて開催された「ブライアンクラーク展」を契機に別館の地下2階から地下1階へのエスカレーター脇の吹き抜けに設置されたステンドグラスアーティスト、ブライアン・クラークの作品、オパールスクリーン1、オパールスクリーン2。1953年生まれの英国人アーティスト、ブライアン・クラークはモダンステンドグラスの俊英として、世界の公共施設などにその作品が展示されています。ブライアン・クラークは建築アーティストとしても王立英国建築家協会に所属し、英国王立技芸協会が個人に授与する栄誉称号「ロイヤル・ソサイエティ・オブ・アーツ・フェロー(FRSA)」を授与されています。

 

8階、ダイニングパーク池袋の中央休憩所脇の柱の上にとまっているいる金属のフクロウ。どこかで見たと思われる方もいらっしゃるようですが、昔有楽町西武1階のエレベーターホールの上にとまっていたフクロウがここに引っ越してきています。

屋上「食と緑の空中庭園」にある睡蓮の庭と夜の光景は目を見張るものがあります。フードカートやフードカートエリア、ガーデニングショップやフィッシュショップの人気店が並び、夏は人気のビアガーデンも開催され、一日中人が絶えない人気の屋上庭園です。日々丹精を込めてメンテナンスされた四季の花々と緑がいっぱいの都会のビルの屋上にあるオアシスとして高い人気を誇っています。空中庭園は2015年4月開設。この庭園は印象派を代表する画家クロード・モネが愛したノルマンディーの「ジヴェルニーの庭園」とパリオルセー美術館所蔵のモネの絵画やオランジュリー美術館に所蔵され、訪れる世界中の人々に感動を与え続けているモネ晩年の大作『睡蓮』にインスピレーションを得て造園されました。

また、月ごとに異なる草花が咲く季節を織りなす緑の壁「グリーンウォール」を4カ所に配し、芝生の広場「グラスフィールド」も設置。
テーブル&イス:フェルモブ(フランス)パラソルチェア:エクストレミス(ベルギー)照明器具:ルイスポールセン(デンマーク)、エイテックス(日本)、DNライティング(日本)ほかモネの絵画『睡蓮』からインスピレーションを得た、ブルーが印象的なタイル。空中庭園用に特別に色を焼きつけた特注のタイル(約100万枚)が印象画のように足もとに敷き詰めらています。(約2,600㎡)

3つの「睡蓮の庭ゾーン」「グルメゾーン」「イベント・ショップゾーン」では開店から閉店まで、季節や時間帯で曲プログラムを変えます。自然の景観を保つためにスピーカー(地中5、壁面25)は緑地の中やグリーンウォールの中に設置し見えない配置になっています。アートディレクション:廣村デザイン事務所 廣村 正彰・環境デザイン:有限会社アースケイプ 団塚 栄喜/荒木 宗一郎・設計デザイン:株式会社トラフ建築設計事務所 鈴野 浩一/禿 真哉・照明デザイン:有限会社ライトデザイン 東海林 弘靖/大好 真人

最後は、2010年に地下1階「光の時計口」に新たに設けられた「光の時計」。LED11,000個がランダムに輝き、時のインフォメーションを流します。アートディレクション;廣村正彰氏、インテリアデザイン;トネリコ、LEDインスタレーション;中村勇吾氏、時報となるサウンドロゴは高橋幸宏氏が手掛けました。1秒ごとに動く光が現代の時の流れをビジュアルに魅せてくれています。

4階駐車場連絡口風除室にひっそりたたずむ松阪節三1971年作、母子像。

「大地の像」はフランスの彫刻家、ルイ・デルブレ代表作のブロンズ像。ここには1963年に当時の西武百貨店が岡本太郎氏に依頼して設置された1964年の東京オリンピックを祝うモニュメントとギリシャ彫刻「円板投げの像」のレプリカがありました。東京オリンピック終了後、「この跡地に何らかのモニュメントを」という声を受け、当時の西武百貨店がこの像をフランスからとりよせ池袋東口美観商店会に寄贈し、昭和46年9月に副都心池袋の未来に向けてのシンボルとして設置されました。デルブレは1925年フランス北部生まれ。1945年からパリに移り、彫刻家を目指し1951年「フォネン賞」を受賞。1962年には「ロダン・マイヨール・デルブレ展」が開催されています。デルブレはロダン、マイヨールに連なる彫刻家との評価を得ています。その後、ノルウェー、日本、ブラジル、カナダなど、世界各地で個展が開催され絶賛を博しました。1987年「フランス文化勲章」受賞。彼の代表作である「大地の像(La Terre)]はここ池袋にあるものが良く知られており、パリのデファンス地区の中心カルチェ・デファンスには樹脂製のレプリカがあり、パリのベル・エポックを代表する文化人たちが集まったモンパルナスのブラッスリーカフェ・クーポールのホールの中央。さらにアメリカ、ヴァーモント州にもそれぞれ「大地の像」の別ヴァージョンが設置されています。池袋東口のアートは世界に繋がっているようです。

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