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E48 西武池袋本店 ビスポークサロン 5階 紳士服フロア 「一生もの」を作るのに良い時代

ビスポークサロンとは、納得いくまで対話し、自分の個性にふさわしい服をあつらえる場所。ビスポークの語源は、お客さまがテーラーに「話しを聞いてもらいながら=be spoke」服を仕立てていくことに由来しています。素材選びから採寸、型紙作り、縫製など洋服づくりに精通した専任フィッターが承ります。お客さま一人ひとりの好みに合わせたファッションスタイルのご提案、自分だけの洋服づくりのお手伝いをいたします。海外の物価が高騰し、円安となっている現代、インポートブランドの服とは違った価値観をもった本格的な職人たちが作るオーダーメードスーツやジャケットは逆に値ごろ感が出てきています。時代のトレンドに流されない、長く着られるタイムレスなスタイルの服を手に入れるには、今は良い機会かもしれません。実際オーダーメードスーツはできたときよりも着込んでいくうちに体に馴染んでいきます。【22.12月記】

上;ビスポークサロン オーダーメード担当の斎田哲は、お客さまと一緒に数ある世界の一流生地の中から、ご希望に合う生地を選び出し、肩に掛けて顔の色映りを確認していきます。

中;フィッティングルームでお客さまの体の各所を採寸し、厳密には誰でも左右対称ではないお体の特徴を細かに記録していきます。

下;お客さまがお帰りになった後、斎田は採寸データに基づいて型紙を作っていきます。この型紙を基に、工房で生地をカットし、仮縫い状態の服を作り、再度斎田がお客さまに着せ付けて微修正すべき点を確認し、この仮縫いフィッティングの結果を基に工房では服を仕上げていきます。

斎田が店頭でお客さまから採寸して作った型紙を店舗からほど近い工房で豊増さんが受け取り、型紙に基づいて実際の生地にカットするためのラインを入れ終わったところです。この線に基づいて実際に幅1.4m、長さ3mを超える上質な生地を手で慎重にカットしていきます。生地は縦に二つ折りで重なっていますが二枚を一緒にカットするのではなく、生地の模様が左右対称になるように1枚1枚カットしていきます。失敗が許されない作業です。

70歳以上のベテラン職人が多い中、この工房では一人で一着を縫いきれる若手の育成に力を入れています。カット以外の工程でも生地を立体的にするため、機械プレスに通すのではなく、じっくり手アイロンを当てていたり、すべてのボタンホールを手かがりしていたり、服の胸元にハリとボリュームを出すための手作業で作る芯地を裏と表の生地の間に挟んでから表地と裏地を縫い合わせていたり、4~5日を要する普段我々が目にしないプロの地道な努力の結果、長い間着ても型崩れしない美しい服に結実していきます。

PROFILE

斎田哲,中原太斗,豊増直宏(左から)

Saita Tetsu,Nakahara Taito,Toyomasu Naohiro

斎田哲は、西武池袋本店 営業Ⅱ部紳士服飾担当 既製服・オーダー係のビスポークサロン オーダーメードを担当しています。彼は1999年、服飾専門学校卒業後、紳士服の修理会社勤務を経て2001年イギリス留学。ロンドンカレッジオブファッションにて1年間テーラリングの基礎を学び、帰国後、渋谷、銀座などのテーラーにて修行。2010年 西武池袋本店の技術者採用にて就職、オーダーメードをになう社員3名の一人として活躍しています。

工房での作業を担当する豊増直宏さんはこの道10年でテーラーとしてのキャリアを築きつつある中堅。一方、中原太斗さんはまだ1年弱の勤務経験ながら意欲的に先輩たちの後を追う若手です。

お手数ですが、お問い合わせ内容欄に必ずE48 西武池袋本店 ビスポークサロンと記入してください