SOGO SEIBU TransCulture

E66 そごう大宮店 さいたまヨーロッパ野菜研究会 地下1階 食品館「エブリデイ」グリーンワールド イタリアン・フレンチレストランの街さいたまのニーズから生まれたヨーロッパ野菜

さいたま市は「トマト」「チーズ」「パスタ」の1人あたり消費額が日本トップクラスで、市内に200軒以上のイタリアン・フレンチレストランがあります。さいたまのイタリアン・フレンチの特徴は、レストランから畑の距離が近く新鮮な市内産野菜が手に入りやすいため、野菜をたっぷり使ったヘルシーメニューが多いこと。そんなさいたま市で、若手の農家の方々がヨーロッパの野菜を栽培し、レストラン向けに流通して地産地消を目指しているのが「さいたまヨーロッパ野菜研究会」です。この会は「イタリアやフランスには、日本で栽培されていない美味しい野菜がたくさんあるのになかなか手に入れることができない…」という地元シェフたちの要望からはじまりました。ヨーロッパの野菜は高温多湿に弱く日本の気候ではうまく育ちません。また、作っても知名度が低く簡単に売れないため、日本でヨーロッパの野菜を作る農家はわずかしかありませんでした。そこで、さいたま市内の若手農家グループ、地元シェフ、種苗会社のトキタ種苗㈱、食料品卸などが協力してヨーロッパ野菜の地産地消に取り組む「さいたまヨーロッパ野菜研究会」が2013年春にスタート。市内のレストランやご家庭で「オールさいたま産」のヨーロッパ野菜を楽しんでいただくことを目標に栽培の難しいヨーロッパ野菜を日本向けに品種改良し、さいたま市内で栽培してレストランに供給し、ご家庭の食卓への普及を図っています。最初は栽培方法や流通や食べ方などのノウハウが充分にない野菜への取り組みは苦難の連続でした。イタリアと違い、高温多湿で台風もある日本。国内栽培ノウハウも少ないため、手探りでの栽培。1年目に収穫できた野菜はほんのわずか。ようやくできた野菜も、最初はなかなか食べ方を分かってもらえずに売れ残っていました。それでも若手農家のメンバーがヨーロッパ野菜を作り続けた理由は、実際に野菜を使ってくれたシェフ達が「美味しい!本場の料理が再現できた!」と喜んでくれたこと。そして「上手に作れなくて悔しい、もっと質の良いヨーロッパ野菜を作りたい!」という向上心からでした。さいたまが「ヨーロッパ野菜の街」になることを目指し若手農家のメンバーたちはお互い栽培のノウハウを情報交換し、年々野菜の品質は上がり収穫量も増えました。また、ここの野菜を気に入ってくれるシェフも増え、取り扱いレストランも1200軒を超えました。現在は13軒の農家が年間約70種類のヨーロッパ野菜、レストラン用野菜を出荷しています。さいたま市内の小中学校では、ヨーロッパ野菜を使った給食が大人気。地元小売店には色鮮やかな野菜が並び小学校の社会科副読本にも「ヨーロッパ野菜」が登場しています。毎年1月には「さいたま市長杯 さいたまヨーロッパ野菜料理コンテスト」が開催され、県内の若手シェフ達の登竜門となっています。シェフと若手農家のメンバーたちの新たな挑戦が、さいたまのイメージを変えつつあります。

さいたまヨーロッパ野菜研究会の野菜はすべて、さいたま市内の若手農家メンバー13名からなる「農事組合法人FENNEL(フェンネル)」が栽培・出荷しています。独自の厳しい出荷基準をクリアした野菜だけが「さいたまヨーロッパ野菜研究会」の名前で出荷されています。13人のメンバーがそれぞれ、野菜を巻いている出荷用テープの色で生産者がわかります。生産者リーダーの小澤さんの出荷用テープは水色です。(小澤さんのおもな栽培野菜はゴルゴ、ビーツ、カーボロネロ、ヤングコーン、ロメインレタス、リーキ、オクラ、西洋ナスです。)

ヨーロッパ野菜の多くは複雑なプロセスを通って店頭に並びます。日本は真夏の暑さから厳しい冬まで四季の気候の変化が大きく、ほぼ年中一定温度と湿度の環境で育つヨーロッパ野菜にとっては過酷な環境です。そのためさいたま市の種苗メーカートキタ種苗㈱ではまずイタリアで採取した種を日本に輸出。日本の気候に合わせるため日本の優れた技術で品種改良した種を改めてイタリアに輸出。イタリアで育成し数を増やして再度種子を採取し、これをまた日本に輸出します。そしてこの種を国内で選別して農家に販売しています。左上)カリーノケール 5~6月・11月~1月に店頭に出回ります。右上)カリフローレ 5~6月・11月~12月。左下)ラディッキオ 5月・11月~1月。右下)フィノッキオ 5~6月・11~12月。それぞれの季節限定で店頭に並びます。

野菜は果菜、葉菜、根菜など色々な種類がありますが、日本では多くの野菜が四季を通じて作られ季節感がなくなりつつあります。本来は春・秋の葉菜、夏の果菜、冬の根菜というそれぞれの旬がある野菜類は現在の日本では四季を通じて作られるようになり、夏の果菜のナスが冬にあったり、真冬に葉菜のキャベツがあって当然のように思われていますが、ヨーロッパ野菜は季節のもの。例えば独特の香りのフィノッキオが出てくる季節はイタリアではみんな競って季節の美味、フィノッキオを買い求めます。左上)メランツァーネ・ビステッカ 7~9月。右上)チーマ・ディ・ラーパ 11~1月。左下)カーボロネロ 11~12月。それぞれの時期に店頭に登場します。右下)ボローニャに近いフォルリにあるトキタ種苗㈱のイタリア支社

スティッキオ(スティックフェンネル)、ゴルゴ(渦巻きビーツ・ビーツキオッジャ)、ビーツ(黄・赤)、スイスチャードセルバーティカ(ルーコラ・セルバーティカ)、チーマ・ディ・ラーパ(西洋ナバナ)、ラディッキオ、カリフローレ(スティックカリフラワー)、ズッキーニ、トマトベリー、フィノッキオ(フェンネル)、カーボロ・ネロ(黒キャベツ)、フィレンツェ、カリーノケール(サラダケール)、サボイキャベツ(ちりめんキャベツ)、プンタレッラ、花ズッキーニ、カステルフランコ、平さやいんげん、トロペア、バターナッツかぼちゃ、アトランティックジャイアント、白ナス(クララ)。こういった馴染みのないヨーロッパ野菜の調理法はどうしたらよいのでしょうか。

レストランで調理済のヨーロッパ野菜と異なり、ご家庭でこれを食べるには知恵やノウハウが必要です。このため大宮店食品館「エブリデイ」には管理栄養士の末広彩織が常駐しています。末広はレストランでのヨーロッパ式の調理法だけでなく日本の食卓に馴染みやすいメニューも開発し、売場ではその野菜を使って作れる意外なメニューやその作り方までご紹介しています。「ヨーロッパ野菜は体に良いとは聞くけれどどうやって調理したらよいかわからない」というお悩みに答えてくれます。こうした知恵が一般に広まっていくことで、現在まで日本の食卓に並ぶ野菜は少しづつ増えてきたのですね。

実際の売場「グリーンワールド」ではこのような形でヨーロッパ野菜研究会の商品は季節ごとに登場します。

馴染みのない野菜でもおいしく調理できるよう、末広が作るメニューのレシピカードはそれぞれの野菜の近くで自由に持ち帰れるようになっています。

末広がヨーロッパ野菜を使って作れるメニューを考案して、カードになって店頭に並ぶメニューを幾つかご紹介します。最近よく見かけるようになった紫色のトレビスはまぐろと一緒にサラダにします。イタリアンシーフードレストランにでてきそうなメニューです。

パプリカやスティッキオの色を楽しむ「たこのカルパッチョ」。このレシピだと今までと違った彩り豊かな「たこのカルパッチョ」になりそうです。

食べ方がわからないというお声が多い、バターナッツかぼちゃは、ねっとりとした肉質をうまく活かしグラタンにするとは面白いアイテアですね。末広が作るヨーロッパ野菜のメニューカードはすでに100種類もありますが、野菜の季節ごとに登場します。店頭で要チェックです。

PROFILE

左)管理栄養士 末広彩織         右)トキタ種苗㈱ 神保梢

L)Suehiro Saori R)Jinbo Kozue

末広彩織は管理栄養士の視点でまだ馴染みの少ない、さいたま発のヨーロッパ野菜研究会の野菜を日本の食卓に定着させるべく、多くのメンバーと相談しながら日本人に受け入れやすいあらたな調理法を次々と開発し、店頭のレシピカードでご紹介しています。神保氏はトキタ種苗㈱の開発普及室で多くの生産者さんに実際にヨーロッパ野菜を栽培してもらい、さいたま市内のレストランや小売店にそれらを知ってもらうべく日夜活動しています。

お手数ですが、お問い合わせ内容欄に必ずE66 そごう大宮店 さいたまヨーロッパ野菜研究会と記入してください