SOGO SEIBU TransCulture

G10 そごう横浜店 菜香 横浜中華街 地下2階 食品売場 「飲茶」を日本に広めた横浜中華街の名店

横浜の街とともに七十余年

1919年、創業者、曽耀全は中国広東省広州を旅立ち、横浜港大桟橋から日本での第一歩を踏み出しました。当時、初代はまだ15歳。親戚の貿易会社に奉公しました。そして第二次世界大戦が終結し、横浜の焼け野原に建てたバラックから店の歴史が始まりました。販売したのは配給の小麦粉で作ったドーナツ。食料の乏しい時代、それを手にした人からは笑みがこぼれたといいます。初代は、命をつなぐ”食”のありがたみを痛いほど感じ、「銘珍(めいちん)」という食堂を開業、その後中国から食材を輸入し「耀盛號(ようせいごう)」を開業、その食材を使って料理上手の妻、林健蘭がつくる腸詰や大根餅を店先に並べると評判を呼びました。1963年に「珠江飯店」を開業。この頃の中華街は外国船の船乗りでにぎわう、いかにも港町の盛り場。まだ日本人は少なく、店は夫人の家庭料理を楽しみにやってくる香港からの船乗りでにぎわいました。1970年代に入り、日中国交正常化後、中国ブームが起こると中華街は一転、日本人も多く訪れるにぎやかな街になり、中国料理店が飛躍的に増えました。1984年、広東・香港の食文化である「飲茶」を日本に導入、香港の点心師を招聘して専門店「菜香」を市場通りに開業しました。「えび蒸し餃子」の透明な皮や繊細な姿をはじめ、これまでにない香港点心の食感と味わいは日本の人びとに驚きをもって迎えられ、連日「菜香」に長蛇の列を生む飲茶ブームを起こしました。1988年には広東料理の奥深さをより多くのかたに届けたいと「菜香新館」を開業、初代夫妻の味を受け継ぐ一方、香港屈指の厨師を招聘し、「菜香」でしか生まれない味をお届けしています。菜香グループは現在横浜中華街で中国料理店、中国茶専門店、点心製造及び食材輸入なども手掛けています。蒸籠での蒸したての味をご家庭で味わえるよう、「菜香」は進化する冷凍機器と技術を活用し、冷凍点心の開発製造に努めています。そごう横浜店の「菜香」は菜香グループの(株)菜香食品が運営しています。【2021.5月記】

創業者、曽耀全の妻で、料理上手で常連客からも「おばあちゃん」の意味の「阿媽 (アマー)」と呼ばれ慕われていた林健蘭。

「えびワンタン」「えび蒸し餃子」「小籠包」などは、「飲茶」といえばまず思い浮かぶ品ですね。えびを使ったアイテムは「菜香」の人気商品です。蒸し物は蒸し上がったときのえびの香りがたまりません。「えびワンタン」はスープ付き。麺を入れてワンタン麺にする食べ方も人気です。このような中国飲茶アイテムは、ほかではなかなか見つかりません。

肉とえびがぎっしり詰まっていて食べ応えのある「えび入り肉焼売」、プリプリのえびをぜいたくに使い、蒸し上がったとき透き通った皮から見える中のえびの赤みがきれいな「えび蒸し餃子」。これらも「飲茶」の代表アイテムですね。今やご家庭で横浜中華街「菜香新館」の飲茶が手軽に味わえる時代です。これらは雑誌やテレビで何度も取り上げられてきた名品です。

本場の飲茶料理はこの店ならでは。ご家庭で蒸したり、ゆでたりのひと手間で、横浜中華街「菜香新館」のできたての味を楽しめます。

左)「菜香」名物の「海老のウエハース巻き揚げ」と「具だくさん春巻」。これらは冷凍で、ご家庭にて油で揚げます。「飲茶」には蒸し物だけでなくこうした揚げ物や焼き物も登場するので、飽きません。

右)神奈川県名菓展菓子コンクール奨励賞の「マーライコ」。要は中華風カステラで、横浜中華街でも最近は多くの店で見られますが、「菜香」の「マーライコ」は他店には真似のできないほどキメが細かく、しっとりしていてコクのある濃厚なおいしさが味わえます。軽食でありおやつでもある「飲茶」には中国茶と相性の良いマーライコのような甘い蒸し物もよく登場します。

「菜香」名物の「具だくさん春巻」、「海老のウエハース巻き揚げ」はご家庭で揚げるだけで、揚げたて熱々のサクサク・パリパリを楽しめます。

こちらは今の時代らしいレンジ調理タイプの「えび蒸しぎょうざ」、「冷凍肉まん」、「冷凍小籠包」。スモールポーションで電子レンジで簡単に作れます。ワンルームの小さなキッチンでもおいしい飲茶を手軽に味わいたいという今の時代の暮らしかたにぴったりです。

横浜中華街のおみやげといえば昔から月餅やアーモンドクッキー、菊の花型パイなどの伝統的な中華菓子が定番ですが、最近はココナッツタルトやマンゴークッキー、パイナップルクッキー、いちじくパイなど新しい中華菓子が増えてきました。「菜香」にはこれらのお菓子もそろっています。香りが良く小ぶりで食べやすく、今の横浜らしいおみやげアイテムです。

左上から時計回りに「マーライコ」「五目中月餅」「パイナップルクッキー」「いちじくパイ」、どれも「菜香」自慢の中華菓子です。これはいただいてうれしい横浜のお菓子です。

横浜中華街にある「菜香新館」の華やかな外観と、エキゾチックで豪華な個室。飲茶、レストラン、個室などフロアごとにいろいろなスタイルの楽しみがあります。横浜中華街の老舗有名店です。

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