SOGO SEIBU TransCulture

K33 西武池袋本店 co:do(こどう) 3階 南B10=イベントスペース スプリットリング 2022年8月31日(水)~9月6日(火)

2020年、創業80周年を迎えたフレックスジャパンの縫製工場から誕生したco:do (こどう)は大量生産・大量消費・大量廃棄型の現代社会のあり方、またコロナ禍における生活様式のシフトを目の当たりにした縫製メーカーとして世の中で、本当に必要とされるモノづくりとは何かを考え、若手社員が主体となって立ち上げました。SDGsなど国際的な共通課題にクラフツマンシップをもって向き合い、装うことの楽しさと長く使えて愛着がふくらむモノを持つ喜びを、作り手と使い手が共有できる商品を目指しています。『故きを温ねて新しきを纏う(ふるきをたずねてあたらしきをまとう)』という造語をスローガンとして掲げ、伝統的なモノづくりに新たな価値観を付与し次世代へとつなぐアイデアやプロダクトを提供します。ブランドネームの「co:do」は、『心臓が脈打ち血液が廻る[鼓動]』、『先人たちの軌跡を辿る[古道]』、『作り手と使い手が共に行い、より良い未来を形作る[co(ともに)do(行う)]』という想いが込められています。

まずは自分たちの縫製工場で廃棄されるハギレをアップサイクルした新素材「スラッシュキルト」を使ったアイテム。ポーチ(四角いポーチの中に丸型と三角形のポーチが入った〇△□ポーチ)や文庫本ブックカバーがあります。「スラッシュキルト」は生地を重ねて幾何学的に切ったハギレを載せてミシン掛けしてから、切り込みを入れて洗いをかけるという手の込んだ工程で、編み物のようなユニークな風合いと色合いのテクスチャーを生み出したキルトファブリックです。

「スラッシュキルト」を使ったスラッシュキルトコムソウバッグ。虚無僧が身の回りの物を入れている肩掛け袋にインスピレーションを受けたバッグですが、特徴的なウッドリングは間伐材のコナラの木を使っています。バッグの素材だけでなく、こんな所にもアップサイクルを意識しています。一つひとつの生地は微妙に違った表情を見せてくれます。

長野県で飼育されている「信州サフォーク」という希少な食用羊の使用されない羊毛を使用したガンジーセーター。環境に優しい方法で糸にしているため、程よく牧草が糸に残り、温かみのある雰囲気です。一見シンプルなデザインですが、海のない長野県で元々漁師用だったガンジーセーターを作ることになり、編み目は山間部の蔓細工や竹細工などのかご編み模様になっています。前後逆に着ることもできるユニセックスタイプです。

フレックスシャツジャケットとパンツはその名の通りフレキシブルに使えます。丸みのある衿とポケットがポイントです。色は柿渋染めと墨染の2色。細番手の糸を帆布と同じ織機でゆっくり織りあげた生地が独特の風合いです。ボタンは長野の伝統的工芸品「木曽漆器」の「木曽春慶(きそしゅんけい)」という技法で作られています。しかもボタンホールは左右両方にあり、ボタン自体も鼓ボタンでどちら側にも付けられるユニセックスタイプです。

日本で古くから防寒着として着用されてきた 「半纏」を現代的に解釈したショートコート。今回は尾州の再生羊毛の毛七(ケシチ;化繊を3割を加えることで、再生時に繊維長が短くなった再生ウール素材の強度を補強しアップサイクルさせる伝統技術)のダブルフェイスのメルトン素材を使うことで中綿を使用せずに保温性を確保しています。また長野県の伝統的工芸品である松代焼の陶器ボタンを内ポケットに使うなど細部にまでこだわって製作されています。

PROFILE

櫻井太河

Sakurai Taiga

co:doの代表者櫻井氏は自身の働くシャツ工場や、この企業が長く工場を操業してきた地元、長野の独自の素材や文化、伝統技術を基に新しい時代に向けた長野発のモノづくりに取り組んでいます。

お手数ですが、お問い合わせ内容欄に必ずK33 西武池袋本店 co:do(こどう)と記入してください