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L67 この世界のすべてに 岡村智晴展 会期:2025年5月21日(水)~27日(火) 西武池袋本店8階(南A9)=美術画廊 ※最終日5月27日(火)は当会場のみ午後4時にて閉場いたします。 「この世界のすべてに」

このたび、「この世界のすべてに」岡村智晴展を開催する運びとなりました。岡村智晴は伝統的な日本画の技法と現代的な感性を融合させ、木漏れ日や月の光、光と影の微細な変化を通じて、時間や空間の「間(ま)」を意識した表現で、観る者に深い静寂と瞑想的な感覚をもたらします。「1000年の時を超えて受け継がれる国宝を作る」ことを長期的な目標とし、自然との共生や葦原の保護にも取り組みながら、独自の表現世界を追求しています。最近では、河出書房新社刊「雨月物語」の装画にも採用され、その幻想的な美しさが高く評価されています。本展では、代表的なシリーズ「Primitive Light」「Timeless Reflections」「LunarMeditation」「昇龍図」などをご紹介いたします。
-私はこれまで、光や水、風といった自然の現象を通じて、目には見えないものの存在や、その移ろいを日本画の表現に落とし込んできました。本展では、私のライフワークとして描き続けている「木漏れ日」や「月の煌めき」の作品をはじめ、自然界の営みの中に宿る生命の輝きを捉えた新作を発表いたします。「この世界のすべてに」という言葉には、目の前に広がる景色だけでなく、私たちが生きるこの瞬間や、受け継がれていくものへの敬意を込めました。作品を通じて、皆さまそれぞれの中にある「かけがえのない何か」を感じていただければ幸いです。ご高覧いただきますことを、心からお待ち申しあげております。岡村智晴 ※掲載写真と実物では色・素材感などが異なる場合がございます。※表示価格は本体価格に10%の消費税額を加えた「お支払い総額(税込価格)」となっております。 【25年5月記】

「Lunar Meditation」
サイズ:80号F
価格:3,850,000円

月はまるで船の円窓、人はその円窓を通して本質と自己を同時に映し見る。そのシンプルなフォルムは、内省を妨げる煩悩を心から取り除いてくれるかのように私達を禅の瞑想へと誘い、海面に映る月は実態のないもの、すなわち見る者の心理を表す。
空にある月は、洗練された澱みない一筆で描かれた無を表す円相をも想起させる。静寂な画面上に上った満月を眺めていると、己を見つめ内省を促す内なる引力に引き寄せられるかのように、心洗われるであろう。

「Primitive Light」
サイズ:78×78cm
紙本彩色
価格:2,090,000円

木々の葉の隙間から差し込む陽光:それは目に見える奇跡ともいえる現象。すべての光は、目には見ることのできない自然界の根源を称えほのめかす。
光は古来から、神聖なるものの隠喩であり、人々を照らす慈しみや救世の象徴として描かれてきた。移ろう光を画面に留めることを試み、光と表裏関係にある陰をも自然界のシルエットを通して表現する。
光が混ざり合って白色光となるように、色彩は混色を一切せず、単一の色を混在させることで自然界のプリズムを画面上に再現。その画面奥から溢れ出す光の粒子。それは見た目の美しさだけではなく、日本人の道徳的な振舞いと精神性、即ち束の間の明るく降り注ぐ光の中に永遠と、消えゆく不変性を見るという本質を表している。

「Primitive Light」
サイズ:33.3×33.3cm
紙本彩色
価格:440,000円

遥か昔からここにあった誰のものでもない光
葉陰に差し込むひとすじの輝き水面に揺れる光のささやき
大地を染める朝焼けの息づかいそれは言葉を持たず、ただ静かに、この世界を照らし続ける
目を閉じても消えないひかり
はるか昔の記憶とまだ見ぬ未来を結ぶもの手を伸ばせば触れられるだろう
この瞬間に息づく太古のひかり

 

 

「Primitive Light」
サイズ:33.3×33.3cm
紙本彩色
価格:440,000円

 

 

 

 

 

「昇龍図」
サイズ:60×22.5cm
紙本彩色
価格:704,000円

千年の時を超えて伝わる魂の記録難しく考えず、心を込めて描いていこう

 

 

 

 

「Timeless Reflections」
サイズ:31×31cm
ミクストメディア
価格:253,000円

古い鏡に映る、静かに燃える知恵のささやき。
湖は城と空を映し出し、自然という永遠の魂が横たわる、星の下で、めぐる思いは交錯し、宇宙において、過去と未来が一致する。手の中にある本には、ページごとに、古い言葉がおどり、新しい心に、永遠の可能性が生まれる。

 

 

PROFILE

岡村智晴

Okamura Tomoharu

日本画家。光をテーマに、伝統的な日本画の技法と現代的な感性を融合させた作品を制作。時間や空間の「間(ま)」を意識した表現は、観る者に深い静寂と瞑想的な感覚をもたらす。1984年名古屋市生まれ。2008年東京藝術大学絵画科日本画専攻卒業後、愛知県名古屋市を拠点に活動。各地の風景や歴史的背景に取材し、日本画の枠を超えた新たな表現を探求する。代表作に「Primitive Light」「Lunar Meditation」「Timeless Reflections」など、光の揺らぎや境界を描いたシリーズがある。
作品は岐阜県美術館や郷さくら美術館に収蔵され、サントリー「翠(SUI)」のアニメーションCMや、河出書房新社刊『雨月物語』、早川書房刊『宝暦郡上一揆異聞』の装画にも採用。国内外の百貨店やアートフェア、ニューヨークや台湾、中国でも作品を発表し続けている。「1000年の時を超えて受け継がれる国宝を作る」ことを長期的な目標とし、自然との共生や葦原の保護にも取り組みながら、独自の表現世界を追求している。

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